天下無敵のポンちゃんの新婚生活は、ジョーク飛び交う笑いのパラダイス。エイミーズパーティ御一行を引き連れて最愛のC・D(仮名)のN・Yの実家へお里帰りすれば、そこには温かいパパとママ、素敵な双児の兄弟が待っていた。どこまでもノーテンキなポンちゃんだが決めるときはバシッと決めてますよ!
エイミーかぶれだったあの頃。
「再び熱血ポンちゃんが行く!」は山田詠美さんの長期連載エッセイ、「熱血ポンちゃんシリーズの」2作目。
年代で言うと1990年~1991年に連載されていたもの。
このころの山田詠美さんほんと好きでした。
いや、好きというか、ぶっちゃけると正直かぶれてた。名前も似てたし。
とはいえガキンチョが見様見真似で気取っていたので、ケツパッツンパッツンの黒いタイトスカートにヒール履いて「アタイ、ちょっとイカしたビッチでしょ、ウフフ」みたいな表層部分だけ真似ていて今思い出すとアアああああアあァあウォあああ恥ずかしさで腹下して死ぬ
当時エイミー作品を(普通にエイミー呼ばわり)むさぼるように読んで、気になったところはメモして暗記までしてた。
エイミーが好きな食べ物とか行ってるクラブとかチェックして「ほら、アタイ、みんなとはちょっと遊び方が違うかrアアああああアあァあウォあああ
で、徹底解剖。
当時の山田詠美さん(通称:ポンちゃん)は旦那様であるC.D(仮名)との熱々新婚時代。「お前らいい加減にせいよ(#^ω^)ビキビキ」なおノロケのお話の連発です。いや、本当に仲良し夫婦でうらやましい(#^ω^)
この『再び熱血ポンちゃんが行く!』に出てきた数々のエピソードを、文中の状況と共にまとめていきます。年代が違うので、現在と照らし合わせると色々とちぐはぐな部分があるのはご了承ください。
この本に綴られている、1990年~1991年のポンちゃんのうごき。
編集者たちとの楽しい日常と、結婚式前後のドタバタがメイン。
編集者たちとレゲエバンドを組もうとした。
吉祥寺のスタジオで練習するエピソードが出てくる。
<メンバー>
石原ちん:ギター (イーストウェイストとかいうコンテストでベストギタリスト賞をもらった腕前)
もとベビーシッター星野:バンドを組んでいた
小林イタコ:ジャズ研でサックスを吹いていた
ジョンのぶえ:キーボード
ポンちゃんとFM東京の創太:何もできないのでダンサー
C.D(仮名)とJ.Jの黒人勢:バックコーラス
リードボーカル:前田日明
C.D(仮名)と籍を入れ、ニューヨークの教会でウェディング。
生まれてはじめてのファーストクラスに乗り、C.D(仮名)の実家があるニューヨーク,ブロンクスへ向かう。
中沢新一さんと対談。
対談で連載を持っており、中沢さんの実家のある甲府に行ったりしている。
88年12月号から91年11月号まで「クレア」に連載された対談の事と思われます。『ファンダメンタルな二人』として刊行。
大ファンの、田辺聖子さんと対談。
緊張して饒舌に。
人間FAX吉安の結婚式に出席。
『文學界』の愛すべきトホホ、と評される人物。
内田春菊さんと対談。
「困ったちゃん」について語り合う。
デイブ・スペクターさんと対談。
一部はカットされてしまったらしい。
『トラッシュ』を脱稿。
永遠に終わらないと思っていたらしい。
外国人観光客向けの「はとバスツアー」に参加。
「おのぼりさんじゃない」と言い張るC.D(仮名)。
新宿三丁目界隈の占い師のいる飲み屋に行く。
リマさん(男性だが女性である。ゲイボーイではなく、女性なのだが男性が嫌い、らしい)に出会う。
スニーカーを欲しがる。
マイケル・チャンと同じ、”リーボックのエアをピコピコ入れて履くやつ”を欲しがる。
おそらく、マイケル・チャンが使用したことで爆発的人気となった「Reebok Court Victory Pump(リーボック コートビクトリーポンプ)」のことだと思われます。
C.D(仮名)とジャマイカ・ニューヨーク旅行へ行く。
熱帯のバカンスから極寒のニューヨークへ里帰り。
C.D(仮名)とハワイ旅行に行く。
2人で行った旅行で一番楽しかったらしい。
真ん中の妹「よう」ちゃんの結婚式。
C.D(仮名)と数人の編集者たちと宇都宮へ行き、出席。パパがかわいい。
C.D(仮名)と日光へ旅行に行く。
由緒あるホテルの、さる高貴なお方がお泊りになったというスイートルームを予約したが、恐怖の一夜を過ごすことになる。
たぶん日光金谷ホテル??かな?? 天皇陛下や昭和天皇、ヘレンケラーが宿泊した、日本最古の西洋風ホテルです。
好きな俳優はトム・ハンクス、ビリー・クリスタル、ロビン・ウィリアムス。
大の白樺野郎フリーク。
勝手な名言集
山田詠美さんの日本語は美しいと思います。
私は、何故か、ラディカルな人間に見られているようだけど、十五夜にはお月見をして、お正月にはしめ飾りを飾り、好きな男の子にはきちんと尽くす、という当たり前のことが好き。
結婚を特別視しているからこそ、あの不思議な結婚願望とやらを持っている人々が出てくるわけで、きちんと、自分の生活を持っている男と女が結婚するのは、何の不思議もないと思う。結婚したからって、どうってことないし、しなくたって、それはそれでいい。好き合っている男女の生活を少しばかり便利にする、それだけのことである。
田舎の人は大好きであるが、都会人の振りをしている田舎者が大嫌いである。
ジャン・ミッシェル・バスキアの作品が東京のギャラリーに飾られようと、チャールズ・レインの地味な映画が公開されようと、ブラックカルチュアーだぜいと叫んでいる人々には何の関係もないのである。ましてや、トニ・モリソンの新作が翻訳されるなんていっても、トニ・モリソンとはいったい誰ぞや、ののりである。
彼らが言うところのブラックとは、ほとんどがアメリカンブラックであるから、『白く渇いた季節』や『ワールドアパート』などのアパルトヘイト関係などは、範疇に入る筈もない。こうなると、やはりブームはブームである。かつでのサーファーブームのように消え行く悲しい運命である。
ラップがいくら、メッセージを伝えているといっても、そのメッセージを理解出来る程には、ブラックを身近に感じることが出来ないのだから。クラブでの付き合いだけでは、彼らが何を感じているかなどは解る筈もない。人種差別がいけないことだと言うのは簡単だが、実際に差別される側に立ったことがなければ、それについて実感することは難しい。
黒人の側に立ったことのない人間が、人種差別について声高に話すを耳にするのが大嫌いである。それならば、クールなものはクールと、視覚的にファッションから入る若い子供たちのほうがずっと好きだ。
仕事が出来るつもりの女性ほど、始末に負えないものはない。本当に仕事が出来る人は、格好悪い努力もちゃんとしてきているぞ。
自分自身の価値ではなく、誰と知り合いであるかということで相対的に自分の価値を上げようとする奴を見ると寒気がする。と、同時にそういう人を観察するのが興味深くて好きである。
この本に、出てきた本。
文字ならなんでも良いと、他の著書で言っていた気が。
ものすごい量の本を読んでいます。
■安井かずみ・加藤和彦『キッチン&ベッド』
大好きだった本。のら家の場合は「キッチン&カウチ&ベッド」だという。
■『四十一歳寿命説』
普通の人はこの本を読んで、41歳以上生きるにはどう生活を改善すべきか考えるはずだが、根性のないポン太朗は、やりたいことやっとかなきゃ損よねーと考え、睡眠を優先させた。
■玉村豊男さんの本
エピソードのみで作品不明。死に水を飲んで、あーなんとおいしい水だ、もう一杯飲みたいと思っていきたい、というエピソードが出てくる。
別の本で『料理の四面体』を愛読していたことが判明。
■村上春樹『遠い太鼓』
ますます憧れに拍車がかかった。
■中島らも『今夜、すべてのバーで』
■梅図かずお『赤んぼ少女』
■『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
全米でベストセラーになったエッセイ集
■村上龍『悲しき熱帯』
熱帯の夕陽を見つめて一説を思い出していた。
■リンドバーグ夫人『海からの贈り物』
おうちのバルコニーで日光浴をしながらひらく。
■川本三郎 訳 『カポーティとの対話』
これを読むと、アメリカの文壇はもっと過激で、俗っぽくて、おもしろい。
以上、名言&出てきた本でした!第2弾へ続く。
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